懲戒処分と解雇のいろは
よく職員の不祥事に対しての罰として、懲戒処分という言葉を聞きますが、懲戒処分にも具体的にはいろいろあるのをご存知でしょうか。
懲戒処分について言える事は公務員以外では各会社で懲戒の種類は違うということ。しかし、中身を知っているのと知らないのでは、もし当事者になった場合大変な事になりかねません。
そこで一般的な懲戒処分について分かりやすく紹介していきます。
懲戒処分とは
不正、または不当な秩序違反行為をした者に対して制裁罰を与えることです。
一般的な懲戒処分
■戒告処分
始末書無しの口頭注意
■譴責(けんせき)処分
始末書の提出を必要とし、将来的に同じ事を繰り 返さないよう対象者に制約の宣言をさせること。
■減給処分
一時的に賃金(給料)の支払いを減額する処分で、すでに働いている対価として貰えるはずの本来の給料を減らされます。但し、労働基準法第91条の定めがあります。
1つの案件(1回の減給)に対しての減給額は、その人の平均賃金の1日分の半額以下であること。そして減給の総額は一賃金支払期(給料日)の総額(月)の10分の1以下でなければならないと定められています。
※会社で減給の懲戒処分があったとしても減給額は労働基準法によって制限が掛けられてるので自由に減額出来ません。
■出勤停止処分(停職処分)
会社に一定期間出勤してはいけないという処分で、一般的に停止期間中は出勤して就労しないのでその期間分の給料は支払われませんが、会社の労働契約に出勤停止期間中にも給料を払うと書いてあれば払われます。
しかし出勤停止事由がないのに出勤停止処分を命じた場合など、処分を受けた側と処分を与えた側の会社との間に問題が生じた場合、帰責事由(法的に責任をおわせることができる内容)があれば、処分された側は賃金を受ける権利を失うことはありません(民法536条2項)。
また、常識外れな長期の処分は、公序良俗(世間一般的な行い)に反し許されないとされています。
■降格処分
読んで字のごとく役職や階級を処分前の段階から下にさげる処分ですが、これは懲戒処分での降格なのか人事上(配属先等の関係で役職が変わる)からのものなのかと色々と労契法15条の絡みあがある為、客観的に判断する必要があると考えられています。
■諭旨解雇処分(ゆしかいこ)
退職を勧告し、本人の願い出による形で退職をさせる処分です。会社自体に退職金制度を設けていれば、退職金の一部または全額が支給されてます。
つまりは、本人の立場を保ちつつ依願退職を勧告し退職理由を自己都合とした形で重い処分でも穏便にすませると言う形の処分ですね。
■懲戒解雇処分(ちょうかいかいこ)
懲戒処分の中でも重い処分で、即日解雇されると共に基本的に退職金は出ません。そして退職理由が懲戒処分での解雇という形になります。
労基法20条には解雇予告義務というのがありますが、懲戒処分による即日解雇が有効になる場合の方が大半です。しかし退職金については判例からみると出る可能性もありますが一般的に出ない方が多い様です。そして、解雇予告手当はつきません。
解雇予告義務?手当?
雇い側が従業員を解雇する場合には、1ヶ月(30日以上前)の告知が必要で、それが出来ない場合は解雇予告手当として30日分以上の賃金を支払わなければいけません。これは労基法で決まっています。
逆に、従業員側が会社を辞める場合ですが、期間の定めのない雇用契約において、いつでも辞めることを申し入れて良いとされています。また、民法627条1項で”解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する”とありますので、2週間前に「辞めます!」と言えばOKということです。
会社を辞める時は1ヶ月前にでは無くいつでも2週間前に言っちゃいましょう。
つぶやき
降格処分ってグレー感がありますよね。
本社ではほ部長だった人が急遽地方のグループ会社の社長に選任された等、知らない人が見れば、中身が割愛された形で部長から社長へ=凄い!となるのでしょうが、全ての会社では無いのを前提として、大半が左遷と言う名の事実上降格が多い。
ある意味、表では人事上のものとしてるけれど裏を見ればドロドロ。実はこの人..懲戒処分で来ただろ....という様な!調べてみたら...やっぱり!的な!笑
この濁った社会ではよくありますね。そして本社から来た役職は昇進してるけど実際は左遷降格組の人の大半が本当に性根が腐ってる(私的な経験上)。
おまけ
テレビで社内で悪さした人達が懲戒処分とされたと、聞きますが。懲戒解雇とは言って無いですよね。懲戒処分の中身を言うところもありますが、言わないところもあるので、一般的に見ればクビだろうと思う事案でも懲戒処分の名に隠れて戒告で済んでるところもあるんでしょうね。